社会の一部に触れ、自らの学びを深めるインターンシップ

インターンシップ座談会

2015/01/01

キャリアの立教

OVERVIEW

インターンシップに参加した学生の皆さんにお集まりいただき、それぞれが体験したさまざまなプログラムについて語り合いました。

奥谷 智也

経済学部経済学科3年次

松下 美樹

観光学部交流文化学科3年次

佐藤 公亮

コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科4年次 総合電機メーカー入社予定

谷川 真穂

法学部政治学科4年次 物流会社入社予定

—みなさんそれぞれどんなインターンシップに参加したのかを教えてください。

谷川:3年次の8月に航空物流会社のインターンシップに参加したほか、物流業界全体が合同で開催したもの、食品メーカー、損害保険、空港施設関連など、幅広い業界のインターンシップに継続して参加していました。結果、最初に参加した会社に入社が決まりました。

佐藤:僕の場合、入社を決めた会社のインターンシップには、サークルの試合と日程が重なり参加できなかったのですが、精密機器メーカーなど5社のインターンシップに参加しました。

奥谷:いま3年次なのですが、大学を通して参加可能な公務員インターンシップを活用し、都市銀行のインターンシップに参加しました。夏休みには、しょうがい者の就労支援を行っているベンチャーのワンデーインターンシップ(※)も体験しました。
松下:学部の活動にも絡みますが、1、2年次の夏休みにそれぞれ1週間ほど、日本学生観光連盟が主催するインターンシップに参加しました。1年次は那須高原、翌年は福島の旅館に伺わせていただきました。また、3年次には、立教型インターンシップを活用し、メーカーのインターンシップを体験しました。立教型インターンシップは、企業・行政・団体などに立教生枠があるため、利用しやすかったです。

※”ワンデーインターンシップ”とは、仕事・業種を知るため、1~2日の短期間で説明を聞くタイプのもの(以下同様)

—それぞれのインターンシップ先でどのような学びがありましたか?

谷川:一番印象に残ったのはやはり入社の決め手となり、2週間参加した航空物流会社のインターンシップです。そこでは、ドイツから日本にはどんなルートを使って運ぶと良いか、という具体的な課題についてチームで議論して発表するといった体験をさせていだだきました。座学だけではなく、実際に働く現場も見学できたため、これまで大学で勉強してきた内容が社会でこんな風に繋がっているんだと気付いたり、社員の皆さんとも交流できたり、とても学びのある時間でした。

佐藤:精密機械メーカーのインターンシップでは、営業の方に同行し、そこで顧客の声を聞き、それをグループに持ち帰ったうえで、どのように製品開発に活かすべきか、といったワークを体験し、最終的に内定をいただくことができました。インターンシップ先でのそうした経験が、さらにその後の就職活動での自信へとつながり、良い結果で就職活動を終えることができました。
奥谷:私が参加したインターンシップ先では立教以外の大学生が多く、普段とは別のコミュニティに飛び込んだことで、「世間にはこんなにスゴイ人たちがいるんだ」と危機感を持ち、感化されたのは良い経験だったと思います。インターンシップを通して自分たち以外にも活動している他大学の学生たちと関係を持つことで、モチベーションもあがり、就職活動が本格的になる前に自分の視座をあげようと思えたのが何より収穫になりました。

松下:旅館でのインターンシップは、働く体験がメインではなく、「旅館を含めた地域を活性化させるために旅館がどうあるべきなのか、どういう役割を果たすべきなのか」という視点で勉強させていただきました。例えば外国人旅行者を旅館に迎える際、英語を使える人がまだまだ少ないため、なかなか存在を知ってもらえなかったり、十分なおもてなしができなかったりという課題があることを知りました。また、タトゥーがある旅行者の方の入浴をどう扱うのかなど、実際に現場で起こっている問題に直面し、その後の大学の授業でのモチベーションにもつながっています。

—インターンシップでの学びも多かったようですが、どんな基準で選びましたか?

谷川:幅広い年代の社員の方とお会いできる機会があるかどうか、あとは働く現場を見られるかどうかを重視しました。会議室でグループワークだけをやっていては、本当の会社の状況がわからないですからね。実際に現場を見学させていただけたことで、どういう風に仕事をするのかを肌で知ることができ、自分自身が働くイメージをつかむことができました。

奥谷:私の場合は、「いまの自分がどこまで通用するか知りたい」と思い、チャレンジする気持ちでインターンシップ先を選びました。そして投資銀行部門で体験させていただいたのですが、そこで働かれている方々の仕事への真摯な取り組みやスマートな働き方を垣間見、将来こんな風に成長するために、「私はこれから何をどうしたらよいのか、自分にどんなチャレンジを与えたらよいのか」ということを考える契機になりました。今後のインターンシップも、自分が目標とするロールモデルのような方がいらっしゃる会社を基準にできればと思います。
松下:私は観光学部での学びのなかで、将来はホテルや旅館で働きたいと考えていたのですが、勉強し業界のことに詳しくなっていくうちに、いまの観光業界の課題や問題点にばかり目が行くようになりました。そこでインターンシップでは、敢えて違う業界を見てみたいと考え、メーカーでのインターンシップを選びました。そこでは、文系の自分が、技術者のなかで、どういう働き方ができるのかを探る良い機会となりました。

—インターンシップの経験を振り返って、いま思うことや後輩へのメッセージをお願いします。

谷川:あるインターンシップで、上役の方々の前でプレゼンテーションする機会がありました。当時の私は、グループワークは得意だったのですが、人前で発表するプレゼンは苦手だということに気づきました。インターンシップ先の人事の方からも同じことをご指摘いただきました。それがきっかけで秋学期の授業では、人前で発表する機会が多い授業を敢えて選択するようにしました。インターンシップに参加するか迷っているのであればぜひ参加したほうが良いと思います。もちろん参加せずに内定を得る友人も多くいましたが、私は何より自信になったし、これから働くモチベーションをあげることができました。

松下:私が参加したメーカーのインターンシップでは、期間中に学生ひとり一人にメンターが付いてくださいました。その方にいま参加しているボランティア活動で抱えている問題を相談した際、「こういうふうに考えていくと整理ができるよ」など、仕事の話だけではない、社会人ならではの経験を基にしたアドバイスをしていただき、いまのボランティア活動でも実際に役立っています。インターンシップに参加すると一度にさまざまな年代の方とお話ができ、とても参考になりますし、人事の方も私の資質や性格を配慮しながら接してくださるので、自分を知る意味でもインターンシップは有効だと思います。
佐藤:長期的なキャリアをどう築きたいかということを、早めに考えておくと良いと思います。営業職としてこの商品を売りたいです、という短期的な話ではなく、10年後にどのような役割を担っていたいのか。そしてそれを実現できる自分は、3年後、5年後にどんな実績やスキルを持っている必要があるか、そうした自分像が、選考を受ける会社の方針と合っていたら、お互いに理解が深まって縁ができるのではないかと、自分の就職活動を振り返ったいま強く思います。このように、自分のビジョンと企業の方向性をすり合わせるためにインターンシップを活用することは、とても有益だと思います。しかし、もしゼミや課外活動など、いまやらなければならない大切なことがある場合、無理してインターンシップに行くことだけが正解とは限りません。大学生としていま優先すべきことに力を注いでほしいと思います。
奥谷:僕も同じ意見で、インターンシップも大切ですが、やはり目の前の学業に真剣に取り組んだほうがよいと思います。私のゼミの教授は「目の前のことに一生懸命になれないなら、ほかのことやってもどうせ変わらないよ」といつもおっしゃっています。きちんと大学での勉強をしていれば、面接の場面でも自分の学びについて、印象深く伝えられると思うので、まずは自分の普段の学びを大事にすることを大切にすべきだと考えています。
※所属・学年はインタビュー時(2015年12月)のものです。

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